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2005年4月1日より実施される欧州特許システムの一部変更
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欧州特許庁では2005年4月1日より以下の通りの変更が実施されます。特に注意すべきなのは、規則51(4)条に基づく通知に対する回答期間に延長が認められなくなることと、欧州特許条約121条に基づく出願手続き続行願いにかかる料金が大幅に値上げされることです。
1. 欧州特許条約実施規則51(4)条
規則51(4)条は、欧州特許庁が、特許付与されるべきとみなした出願明細書内容を最終的に出願人に示し、出願人がその内容に同意するならば、クレーム部分を欧州特許庁公用語2カ国(出願言語以外の2公用語)に翻訳し、交付及び印刷料金を支払うことによって特許交付に同意したことを示すように、と定めています。
出願人は通知から4ヶ月以内に、内容に合意するかまたは補正を要求することができます。同時にクレーム部分の、場合によっては要求した補正付の上記2ヶ国語への翻訳、及び料金を支払います。要求した補正が審査部によって認められれば特許は補正された形で交付されます。審査部が補正要求を受け入れないときは、審査手続きが再開されます。現行の規則では、4ヶ月経過後さらに2ヶ月の期間の延長が認められています。
ところが2005年4月1日からは、
51(4)条通知から4ヶ月で回答することが義務となり
、上記の2ヶ月の延長は不可能となります。
欧州特許庁は、この変更の理由を特許交付前の最終段階を短期化することによって出願の審査滞留期間を短縮したいからである、としています。
従って今後は、特許庁が示した明細書案をチェックしクレームを翻訳するまでに4ヶ月しかないことになります。代理人から顧客への伝達には避けられない一定の日数が必要なこと、内容のチェックには出願内容によっては時間がかかること、を考慮すると4ヶ月という期間は非常に短いことがいえます。
51(4)条に定められた期間を遵守できなかった場合には、欧州特許条約121条に従い、出願手続きの続行願いを提出することによって出願の拒絶を避けることが可能です。しかし、今後この方法を使うのには以下の点に配慮することが必要になります。
2. 出願手続き続行にかかる料金
出願手続きの続行願いのための料金は現行の75€から
200€
に値上げされます。今まで比較的安価な料金であったため、各オフィシャルレターの回答期限を逸した出願人はしばしばこの制度に頼って期間の延長を重ねる傾向にありました。
審査滞留期間短縮という政策を推し進めるため、欧州特許庁は同料金を値上げすることにより出願人に各オフィシャルレターへの回答期間の遵守を促すことを決定したようです。
欧州特許条約96(2)条に従って行われる通知については今後も回答期限の2ヶ月の延長が無料で与えられますので、その期間すら遵守せず121条に基づいた出願続行願いを安易に使用することを戒める意味での今回の値上げは理解できます。
が、規則51(4)条については上記の述べた理由から、出願人に全く不利益な決定であるといえるかもしれません。
3. 欧州特許出願公開及び交付特許公開
欧州特許出願公開(A publications) サーチレポート及び交付特許公開(B publications)は今後電子データのみによって公開されます。欧州特許庁は公開の事実を通知するだけで、印刷された形での書類を出願人または代理人に送付しなくなります。これらの書類は、次のホームページアドレスにアクセスすることにより無料でSGML/XMLまたはPDFファイル形式でダウンロードが可能です(以前からこのサービスは存在しておりました):
http://publications.european-patent-office.org
ただし欧州特許証(交付されたものまたは異議補正後のもの)は印刷された形で今後も発行されます。規則51(4)条、または規則58(5)あるいは(6)、に定められた期限内に特別に要求すれば特許証は無料で印刷された特許明細書コピーとともに欧州特許庁から送付されてきます。
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