2005年7月1日から欧州特許出願に拡張サーチレポート(EESR) 制度が適用される

2004年12月9日付欧州特許庁理事会 (Administrative Council) 決定に従い、欧州特許庁は2005年7月1日からのEP出願またはPCT経由EP出願の全てに意見書を付すようになる。

従って今後は、欧州特許庁審査官が先行技術調査を行った段階で意見書を作成する。実際にはこれが第一回目拒絶通知(案)と同じものとなる。サーチレポートと意見書を組み合わせたものを欧州特許庁では “拡張サーチレポート=Extended European Search Report(EESR)”と呼んでいる。 

欧州特許庁では既に2年ほど前から試験プロジェクトとして優先権を主張しないEP出願についてEESRを発行している。欧州以外の出願人が優先権を主張せずに直接EP出願を行うことは稀なのでEESRが欧州以外の出願人の目に触れることは今まであまりなかった。PCTの新システムも国際サーチレポート(ISR)に意見書を付すようになったが、これと近似した制度である、と説明できよう。

改正の主要点は次の通り :

  • EESRの審査官意見書に回答する義務は出願人にはない。回答しない場合、審査費用が払われた段階でEESRに付されていた意見書がそのまま第一回拒絶通知として出願人に送付される。これに対して期限内に回答するのは従来通りである。

  • ただし、欧州特許条約実施規則86(2)条は、“出願人は、サーチレポート受理後第一回拒絶通知受理までの間に補正をともなった意見書を提出できる”としているので、出願人がEESRの審査官意見書に回答することももちろん可能である。

  • 上記の変更に伴ってサーチ料金は、690€から960€に値上げされる。またEESRが発行された出願の審査料金は1430€から1280€に値下げされる。
     
  • EESRの審査官意見書部分はサーチレポート公開時には公開されない。

©Cabinet Beau de Loménie/April 2005



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